冷凍マグロの解凍方法 板前のポイントを教えます ドリップとの闘い

冷凍マグロの解凍ポイント

1 水洗いの徹底

2 スロー解凍のすすめ

3   ドリップを完全吸収させる

上記のポイントを行う理由はマグロの味を守るためです 単純に冷凍からもどすことは誰でもできます しかし、料理人は味を守る責任があります そのためには最新の注意をしなくてはいけません 特にマグロは解凍の方法で天と地ほどの差がでます ポイントさえつかめば今までのマグロが何だったかと疑うほどおいしく激変します

1の水洗いに関しては色と味のために行います また、2のスロー解凍は旨み成分や香りに大きく影響します 3のドリップは色の変色を抑えられます

 

まぐろの種類

「本マグロ」「キハダマグロ」「インドマグロ」「ばちまぐろ」沢山の種類があります 「カジキ」もマグロの種類に入れる方も見受けられます 何といっても王様は「黒まぐろ」別名「本マグロ」です 味も深みのある味出で刺身、寿司と他のマグロを寄せ付けません 本マグロは赤道を中心に緯45度の南北に生息しています 季節のによって餌のイワシやトビウオ、サバ、を追いかけて回遊します 6月ごろに生まれた稚魚が翌年の春には5から6kの幼魚に育ちヨコワ、メジ、ヨコカワなどと呼ばれます

インドマグロはミナミマグロとも呼ばれ南太平洋からインド洋に生息しています 赤身にも脂が回っていて人気のマグロです

バチマグロはメバチマグロとも呼ばれ目がぱっちりと大きいことからそのように呼ばれます 漁獲量が多く価格も安めです 今回の解凍するマグロはメバチマグロを使用います

養殖のマグロ

近畿大学のマグロが有名です 脂がのってプロもうなずける味になっています 資源としてのマグロは厳しい状況にあります 今後も養殖マグロの活躍が期待されます

冷凍マグロ

船内で冷凍されたマグロをのこぎりでカットします サク(刺身にするすぐ前の状態)に切ったもの、コロ(5キロほどの塊)にしたものなどがあります 発色と味出しが大変に重要です

まぐろの料理

鮪刺身、鮪づけ丼 鮪山掛け 鮪湯引き ネギま汁 鮪ぬた

他にもたくさんありますが、やはり人気は刺身系の料理です

マグロを解凍してゆきます

洗い

ポイントのあるようにこれをしないとマグロが変色します 発色を促しきれいな赤色を出すためにとても大切な工程です 忙しい時も手抜きは避けましょう 水洗いするのは、表面に電気のこぎりで切った切りかすが付いています 真っ白い部分です 流水しながら手でなでるように落としてゆきます 大型店舗で大量に水洗いする場合は専用のたわしを用意してこすっても大丈夫です 皮は包丁で取りますので掃除は不要です 皮の部分は手を切りやすいので注意してください

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解凍

ここで質問です 考えてみてください

問題 この後解凍してゆきます 解凍の方法で正しいのは三つのうちどれでしょう

1 そのまま常温で解凍する

2 水につけて解凍する

3 冷蔵庫で解凍する

正解は3番です

大切なことはドリップさせないで解凍する ポイントにあるスロー解凍が求められます

ドリップは解凍時におこります しかし、ゆっくり解凍するとドリップは抑えられます なので時間をかけて急激に解凍しないことを求められます

冷蔵庫で時間をかけて解凍します しかし、今回はもっと時間をかけて「究極のスーパースロー解凍」をお教えします

その前にそもそもドリップって何?

マグロから出てくる水分です 解凍するときには必ず出てきます この水分は「旨み」も含まれます また赤身の成分「血液」も含まれます これが沢山失われると当然に味が悪くなります それと問題がもう一つ、急激にドリップが起こると身が縮み食感がバサバサになります スパースロー解凍をするとしっとりネットーとします まるで生マグロの食感

ドリップは少なく、ゆっくりこれが鉄則です

先ほどの問題ににあった1番の答え そのまま常温で解凍するなどはもっての外です 注意してください

さて「究極のスーパースロー解凍」をしてゆきます

いかにゆっくり戻すか、考えたやり方です

ビニール袋を用意します その中に先ほど水洗いしたマグロを入れます

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ボールを用意します ビニール袋の口から水が入らないように注意をして水を入れます

氷を入れます

さらに塩を入れます

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これでしばらく置いて解凍してゆきます

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身が解凍されて柔らかくなれば完成です

出来上がりの解凍されたマグロは驚きのネットリ感と発色です

実際の発色の違いを実験しました 使用しているのは同じマグロを二つに分けて使用しています

最初の写真は冷蔵庫でもどしたマグロ

次の写真は「スーパースロー解凍」です

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冷蔵庫の解凍 色が悪い

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スパースロー解凍 鮮やかな発色です

違いがわかったことだと思います ゆっくり解凍を実践してください

冷蔵庫にしまいます

ここでポイントの3番目  「ドリップを完全吸収させる」ことを行ってゆきます

解凍されたあともドリップは進みます せっかく良い状態で解凍されてもこの後の処理で台無しになってしまいます

このまますぐに調理しない場合は冷蔵庫にしばらく置くことになります

この冷蔵庫の中でのドリップが問題になります 少ない量のドリップですが浸透圧の作用でどんどん変色が進みます 特にバットに面した下側は色が変わります

ここで登場するのが「フレッシュマスター」です ユニ・チャームが作っているシートです 特徴は

ドリップを逆流させない 変色を防ぐ 色もちが続く 臭みを抑える 旨みが増す となかなかの優れものです

今まではキッチンタオルやさらし、タオルなどを利用していたと思いますが今回の商品は鮮度の維持が格段に違います

試しに一般的なキッチンタオルとフレッシュマスターと比べたてみました 下の写真です 片方はドリップが広がっていますが「フレッシュマスター」は全くドリップが見当たりません どちらのマグロも冷蔵庫で24時間保存しました

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フレッシュマスターです ドリップがありません

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キッチンタオルです しみ出ているのがドリップです

フレッシュマスターがドリップしない理由

フレッシュマスターには裏表があります 天然パルプの上にサラサラ多孔フィルムが貼ってあります そのため表面がサラサラに保たれます

「ドリップを完全吸収させる」この大切なポイントをクリア出来ます

使い方は簡単、バットにフレッシュマスターのサラサラした多孔面を上に置きます その上にマグロを置きます これだけです

生のマグロでも7日間変色ロスがなくなります 冷凍のマグロでも本当に効果的です

これで冷凍マグロの解凍方法を終わります 3つのポイントを実践して冷凍マグロもおいしく食しましょう

下の写真は冷凍のバチマグロです赤身のきれいな色が出ています 実はこのマグロは解凍して3日目のマグロです

食感はしっとり 味はしっかり 信じられない美味しさです

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冷凍マグロとは信じられません




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