日本料理の鍋 矢床鍋 やっとこ鍋 だるま鍋
- 2015/4/18
- 日本料理の道具図鑑
【やっとこ鍋 矢床鍋 だるま鍋】
日本料理で使用する鍋です 大量の調理用の大鍋と異なり比較的少量の調理にむいています アルミ製が主流ですが、ステンレス製や銅製も見うけられます 大きさは直径で10センチ位の物から40センチ位の大きさです アルミ製は熱伝導 使い勝手 丈夫さ 価格で大変に優れています
これ以上大きい鍋は円付鍋(取っ手の付いている鍋)を使用します この円付鍋は直径20センチから60センチの大型の鍋で大量の調理にむいています
やっとこ鍋の販売価格はアルミ製で1000円から5000円程度です 平均的大きさの鍋ですと2000円程度です 特に目盛り付きがお勧めです
【やっとこ 矢床 名前の由来】
やっとこ と言う名前の道具があります これは、鍛冶屋などで使用している道具の名称です 金属、金属板などを、つかむ道具をやっとこといいます なぜ、鍋にこの名前がついたかというと、この鍋の使用方法にその理由があります この鍋には、持ち手や取ってがありません その理由は、重ねられことを重要視しているからです
持ち手の無い代わりに、道具として「やっとこ」を利用して鍋を掴みます やっとこを利用する鍋なので「やっとこ鍋」と呼ばれるようになりました そのため「やっとこ」は必ず必要な道具になります 鍋を購入する際は同時にお買い求めください 布製の鍋つかみや素手では危険です
【使用方法】
やっとこで掴んで持ち上げます ガスの火に手が近づくことになります やけどには注意してください やっとこは鍋に対して垂直に持ちますが、少し自分の方を下げるように傾けると安定します はじめは落ちそうな感じがしますが慣れれば落ちることはありません
鍋の大きさはガス台の大きさを考えて使用します また、煮炊きする食材に合わせて大きさを選んでください 煮こぼれ防止には多少大きめな鍋がお勧めです
醤油などを空焚きなどで焦がすと、汚れを落とすのが大変に苦労をします 焦がさないように注意したください 特に火加減の調整が大切になります 沸騰後は適度に弱火にしてください 荒煮などは鍋の淵を拭きながら使用します これは焦げた味が食材に移らないようにするためです
こまめに鍋磨きも実施します 和食ではピカピカに磨くことが大切とされてい 磨く際にクレンザーは使用しません その理由はクレンザーは曇りの原因になります ハイターやマジックリンも使用しません 磨く際はボンスターを利用して食器洗剤で力を抜いて磨きます 顔が映るくらいが理想です 若い職人は初期段階で鍋磨きを教わります 道具の大切さを勉強するのにも良い教材です 鍋磨きで大切なのは、鍋を磨いた後に必ず綺麗な布で拭きあげることです 鍋を磨いた後には研磨された汚れが微粒子で付着します これを取り除かないで鍋を利用すると、食材を汚染することになります 必ず拭きあげてくだい 詳しくは「やっとこ鍋磨き方」を御覧ください
アルミの鍋の場合は酢に弱い性質です 酢を使用する際は長時間鍋に放置せずに早めに容器に移しましょう また、洗浄機の薬剤もアルミ鍋は不向きです
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