常節煮(とこぶし) 柔らかく仕上げるコツ 「かつを」効かせた旨煮にする 板前本格レシピ

アワビ

アワビは外洋に面した岩場に生息しています 二枚貝の一種のように見えますが「巻貝」の種類に属します 巻貝の仲間「みみがい」が正解です 耳のような形をしているので肯けます 日本で生息しているアワビは4種類が有名どころです

「クロアワビ」名前の通りに身の色が黒みががっています 北海道から南、また朝鮮半島から中国海域に生息しています 20センチほどの大きさになります

「エゾアワビ」クロアワビにくらべて小さい 乾燥して中国に輸出されています

「マダカアワビ」最も大型になる種類 深い海に生息しています

「メガイアワビ」赤みがかった色合いをしている 平たい殻が特徴

どのアワビも資源として危機が叫ばれています 水揚げ量は年々減少をして以前の半分以下の状態が続いています どこの漁港でも自主規制をおこないアワビを増やす努力をしています

さて常節は同じ耳貝に属します しかし、実際にはアワビとは異なる種類として扱われます

常節(とこぶし)

常節(とこぶし)の生息場所は潮間の岩礁に生息しています アワビと異なり殻にある「管」が角のように伸びず平らな状態です また大きさも8センチ前後が最大でアワビのように大きくはなりません

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近海ものの常節です

常節の別名

よく使われる名前に「ながれこ」という呼ばれ方があります これは岩の下で見つけた常節が流れるように、滑るように逃げる様からつけられました 市場では「ながれこ」「とこぶし」どちらの言い方も通用しています

常節の旬と生息地

北海道から台湾まで生息しています 海岸線では手軽に見られる貝です 旬は冬から春先までとされています

常節の料理

正月料理として煮つけが有名です 鮑と違い小ぶりな姿のためにお節に盛り付けしやすく日持ちしやすいので便利に使われます 鮑は「熨斗鮑」として縁起の良い食材として喜ばれます 不老長寿の食べ物と考えられています その代用として、あやかり物としての存在として常節はオメデタイ席の料理に多く登場します

主な料理を挙げてみます

  • 常節の旨煮・・・かつををきかせて含め煮します
  • 常節の利休焼き・・・胡麻のペーストで焼きます
  • ながれこ揚げ・・・片栗の粉うちで揚げます 抹茶塩や山椒塩で
  • とこぶしの木の芽焼き・・・木の芽の味噌で焼き上げます

こんな常節も

常節は缶詰になっています 時折、市場の商店でも見られますが、ネットでも注文できます 大き目な缶のなかに12コ前後の常節が入っています 味付けは甘めで濃い目ですので業務店では使いにくいかもしれませんが、あえて缶詰の面白さを前面にだして提供するのも良いかもしれません

 

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常節の旨煮作り方レシピ

最初に常節の旨煮のポイントです

  • 掃除はしかっりする 磯臭さを残さないのがプロ
  • 大根を使って柔らかく煮る 
  • 味付けは必ず「薄く」
  • 煮つけの時間は短く

柔らかく仕上げるためには「大根」を入れて下茹ですることが大切です きちんと処理をすることでゼラチン質が大根によって軟らかく変化します また下茹での時間も守ってください 茹ですぎは硬くなる原因になります

では実践調理してゆきます

最初に水洗いが大切です 洗わずに調理される方がいますがプロの調理人の方は必ず水洗いをしてください 「磯臭さ」が和らぎます 丁寧に掃除をします やり方は、流水した水でたわしで優しくこすります 耳の部分や殻の部分も同様に掃除します 身の部分が白くなれば完成です 力は必要ありません あくまでもソフトにこすれば落ちます また、塩をまぶして掃除する方法もありますが、塩がなくても十分にきれいになります おすすめは流水でソフトにたわし洗いです 洗った後、ボールに水をためて何度か水を変えます

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たわしでこすります

 

常節を柔らかくします 大根で下茹ですることで柔らかくなります 大根は半月に切り付けします 湯に常節 大根を入れて火にかけます 15分煮ます アクをすくうのを忘れずに 参考までに鮑の柔らか煮では鮑を大根と煮汁で蒸してしあげます また、鮑の場合は棒で身を叩いてから調理するのが一般的です 叩く理由はやはり柔らかくするためです

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火にかけます

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大根は多めに

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アクはすくいます

 

ここで流水します 臭みが消えます 後に常節をザルに上げます

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ザルにあけます

本炊きとなります 薄味で仕上げるのが基本です

煮汁は薄口醤油1 酒1 味醂1 水10です だしは使いません その代わりに追いかつををします

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煮汁に常節をいれて火にかけます

沸騰したらペパータオルに包んだ「かつを節」を入れます

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かつをは多めに入れます しっかりと味を出して常節に旨みを与えます

弱火で15分間 コトコトと煮ます 煮汁に入れたまま冷まし味をしみこませます

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完成です きれいな色合いが大切 掃除はきちんとしましょう

素朴な料理ですが、海を感じられる一品になります 海辺の料理店などでは定番料理かもしれません 都市部のコース料理では使いにくいかもしれませんが、木の芽焼きなどにして前菜などに使えば良いと思います

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