サザエつぼ焼き基本の作り方 つぼ焼きと浜焼きの違い知ってます? バター炒めも教えます 

はじめに

サザエは殻に立派なツノがあります 栄螺と言えばトゲが特徴ですね

しかし内湾のサザエにはトゲがありません 実は穫れる場所と関係をしています

波の強さです 

波の強いところで住んでいた栄螺は角がありません 逆に湾内などで静かな波のところに住んでいた栄螺は角があります

湾内の栄螺は二箇所に分かれた足で、波の静かな岸壁などを張り付いて餌を食べます

この二箇所足が便利に出来ていて、交互に動かして器用に移動します 基本的に夜に活動します

さて、今回は栄螺のレシピを紹介します 栄螺のつぼ焼き 栄螺のバター炒めです

美味しい代表的なレシピです

栄螺の捌き方がわからない・・・

サザエのさばき方と刺し身は別の記事で説明しました できるだけ多くの写真とポイントで解説しています 参考になさってください ここでは手順を簡単に書いておきます

  1. 貝むきの最初の刺す位置を確認して、その位置から下にずらしてきます サザエと殻とつながっている部分を切り離す作業をします

  2. 身を取り出します

  3. 貝に張り付いている部分を離します

  4. ワタを出します

  5. その後、身を切りつけします

詳しくは下記のリンクで解説をしています 御覧ください サザエのさばき方 サザエの刺身

 

栄螺のつぼ焼きとサザエの浜焼きの違い

サザエの代表的な料理は「栄螺のつぼ焼き」です 和食では定番の栄螺料理です 海辺の旅館ではよく出される献立です 実は二種類の作らかたがあります まず

「栄螺のつぼ焼き」

我々、板前がつくるのは多くはこのつぼ焼きです つぼ焼きの具体的な作り方はこのあと解説をしますが、簡単に言うと

割醤油でつくる

具材が入る

サザエは刻む

 

ではもう一つ「栄螺の浜焼き」です これは

サザエは刻まずにそのまま

焼き上がりの醤油をさして終わり

以上です 生きた栄螺を網にのせて火が入れば醤油をたらします よくみる、観光地のお店で売られているアレです 基本的に板前はあまりこのやり方はしません 料理として認めていないためでしょうか・・・具材を入れて合わせた調味料で仕上げるつぼ焼きばかりです

サザエの壺焼きの作り方です

では、サザエのつぼ焼きを作ってゆきます 前もって言っておきますが新鮮で生きているサザエを使ってください 鮮度が落ちるとワタが溶けて味に影響がでます くれぐれも新鮮なサザエで作ってください

先程も言いましたが、捌き方は別記事を御覧ください

では、最初に捌いたサザエのワタ 先と付け根を落として捨てます 

3つほどに切り分けしますが、先の部分は使いません 理由は砂が先端には入っています そのために先端は捨ててしまいます

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この部分は捨ててください

 

つぼ焼きは具材が入ります サザエと合う具材です

  • 銀杏

  • 三つ葉

  • 椎茸

  • 竹の子

  • しめじ

  • 柚子

などが一般的です すべての具を入れる必要はありません 好みで色々と工夫をしてみてください

ここでは三つ葉 椎茸 銀杏を使います 三つ葉と椎茸を切ってゆきます 椎茸はスライス 三つ葉は1センチほどです 銀杏はスライスかそのままです

 

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椎茸を切っています サザエの殻に収まればよい大きさで切ります

合わせを汁を作ります 濃い口醤油です 薄口醤油でも作れますが今回は濃いくち醤油で作ってゆきます 

サザエの壺焼きの合わせ汁

水5 醤油1 味醂1 です

出しを使いません あくまでもサザエの旨味で味をとります 味醂は本味醂です

 

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出来上がった合わせ汁です

殻にワタを入れます ワタは三つほどに切りつけをしてあります 

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ワタはこのように切ります

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ワタを奥の方にいれてください

サザエは刺し身と同様に切りつけをします 薄くスライスです 具材と刻んだサザエを混ぜます

殻に盛ります 少し盛り上がる程度でいいです 銀杏をのせます

 

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汁を脇から入れます たっぷり入れても大丈夫です 

DSC00480いよいよ焼いてゆきます 今回は編みの上で直接コンロにのせていますが、焼台やリンナイ、オーブン、コンベクションオーブンでも同じように作れます 完成の目安ですが

沸騰から1分です

手早く火を入れる これが大切なポイントです 

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練塩を作ります 殻を置く場所に塩と卵白を合わせた練ジオをおきます

 

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熊笹の色出し 飾り切り 関所切りのポイント 冷凍保存までを解説

葉蘭を料理に使う 下処理は?熊笹との違いは?サーモン寿司を盛ってみた

 

盛り付けします 基本的な盛り付けはサザエの尖った方が左に向きます 写真を参考にしてください

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盛り付けはこの向きで

あしらい、を考える あしらい大全集 酢漬から蜜煮まで 和食の焼き物

 

サザエと甘長でつくるバター炒めレシピ

サザエはバターと相性は抜群です

バター炒めに合う野菜とサザエを炒めるだけのお手軽な料理です 今回は夏野菜で作って見ます

甘長 玉蜀黍 シイタケです

バターと相性が良い素材はなんでも構いません アスパラやホウレン草など・・・では作ってゆきます

サザエを刻みます ワタは使いません 刻む向きですが写真のように縦方向において切ってゆきます 

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この方向で切ります

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薄くスライスです

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椎茸はスライスします 石付きを切り取り薄くです

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切り取ってください

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スライスです

甘長は縦に切って掃除します タネをとります 切りつけします 長いまま使っても良いですが、今回は切り付けをしました

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白い部分が種です

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切り付けした甘長

 

コーンは皮をムキ 蒸します コーンの白い毛が入らないように注意します 

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蒸し終わったら実を切り落とします 10分ほどで火が入ります 煮るよりも美味しくなります 缶詰のコーンでも構いません 旬の生コーンが手に入る用なら生のコーンがオススメです 

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コーンをこのように切り付けします

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フライパンにバターを引きます

 

 

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バターは多めに

 

材料を炒めてゆきます 火加減は中火です

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炒めてゆきます

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甘長も入れます

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コーンも入れます

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水8 醤油1 味醂1 砂糖少量のタレをいれます 味はお好みで調整してください 私の割合は参考までに書きました 

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フタを熱湯で掃除します 白い部分をツメで取ります 殻にフタを戻します

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熱湯に落とします

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白い部分がきれいに取れました

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このように中にいれます

殻と外側にあふれるように盛り付けします 

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サザエのバター焼き 甘長とコーンを一緒に 完成です バターの香りがたまらない人気の料理です 

まとめ

サザエは磯の香りがする日本らしい素材です 特に壺焼きは基本の基本です 美味しく作ってください

その他のサザエの料理

サザエの刺身 さばき方





 

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