はまぐりの吸物 ハマ吸い基本と羽二重椀レシピ はまぐりの見分け方

はまぐり それって本物のはまぐり?!

一言ではまぐりと言っても沢山の種類が存在します 

残念ながら本物のはまぐりと呼べるのは「地蛤(じはま)」と呼ばれているものだけです

他の種類は、偽物とまでは言いませんが日本人が食べてきたはまぐりとは異なります

価格も大違いです 「地蛤」ですと1個500円くらいの値がつきます

味も違いがあります「地蛤」は濃厚で香り高いのが特徴です

見分け方ポイント

国産のはまぐり→地蛤→朝鮮はまぐり

中国産→シナハマグリ→三角形のパターン模様

間違えないで!朝鮮はまぐり と言う名ですが国産です これが本物です 

残念なことですが、スパーですと、ほとんどシナハマグリが売られています

シナハマグリは中国からの輸入が主です 香りが薄く「地蛤」の半分くらいの大きさです

和食店でもシナハマグリは鍋などに、よく使われています 価格が安いので使いやすいのがその理由です

では、二種類のはまぐりを比べてゆきます 

最初の三枚の写真は千葉県産のはまぐりです きれいな年輪のような模様が入っています

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表面がつやつやした千葉県産 地蛤

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入荷時は塩水につかって納品されます

続いての写真は中国産のシナハマグリです

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シナハマグリ

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色合いが少し茶色です

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大きな特徴、三角模様 はっきり見えてます

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納品時は籠に入っています

では、地蛤(じはま)とシナハマグリを並べてみます 大きさの違い 模様の違いなどはっきりわかります 特徴をよく比べてください

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左 シナハマグリ  右 地蛤

さて、今回はこの千葉県産の地蛤を使って美味しい吸い物を作ってゆきます 

日本料理の本格的な「はまぐりのお吸い物」です 

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はまぐりの吸物

大切なポイント

 はまぐりの吸物は薄める

 はまぐりの吸物は昆布出汁がとても大切

香り これが吸い物の大事なテーマです 香りを大切に吸い物を作ります 普通の吸い物なら、かつをの香り、はまぐりの吸い物では、はまぐりの香りとなります この香りを生かすために濃すぎる吸い物は敬遠されます 濃すぎるコーヒーをイメージしてください 苦い香りが強すぎては飲めたものではありません はまぐりの吸い物でも適度に薄めます 家庭では濃ければよいと思われるかもしれませんが「あさり」「シジミ」などでも和食では同様に調整をします ちなみに、魚のあら汁などでも塩をして、湯に通して強い臭みなどを取り除いて使用します 昆布はなぜ入れるのでしょう?これは甘味を入れるためです 昆布は香りより甘味 この甘味を足してやることではまぐりの吸い物がレベルの高いおいしさになります 絶対に欠かせません

地蛤でなくてはダメ?

どちらを使う?地蛤とシナハマグリ 和食店では地蛤だと思います 今回も地蛤を使ってレシピを書いています しかし、シナハマグリでも価格などを考えると良いのではないかと思います 鍋や吸物など手軽に使えます

 

はまぐりの吸い物を作ります

はまぐりの吸物のことを「ハマ吸い」と板前は言います ここでは、ハマ吸いという言葉で説明します

はまぐりはしばらく水1リットルに30gの塩につけます 砂抜きです 塩分は海水のイメージで調整します 

ほとんどの市販されているハマグリは砂を吐いているものが多いので、砂抜きは不要です 

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約1時間このままに

昆布出汁が大切です 昆布はさっと洗い水に落とします 30分そのままおきます 

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昆布の甘味がでます

火にかけます 温度は75度まであげます 75度以上は厳禁です 昆布のヌルと臭みが出ます 必ず守ってください 出来上がりに大きく差がでます

昆布を出します 甘味があれば、おいしい昆布出汁の証拠です この昆布だしの取り方は和食の基本です 覚えておきましょう

昆布出汁にハマグリを入れます 

時折質問されます「かつを出し」をなぜ使わないか?これは香りがぶつかり合うからです はまぐりの香りがかつを出しの香りに邪魔されます 折角のハマ吸いが台無しです

口が開いたらアクをとります 少し煮て、ハマグリを出します

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アクをすくいます

汁を一度飲みます ここが大切です 吸物は香りです 濃すぎる汁は香りが立ちすぎます 水で薄めて調整してください やさしい香りが基準です

塩 薄口醤油で味を決めます 「すっと入る感じ」と和食の職人は表現します 塩加減は難しいですが辛すぎるよりも薄味が和食では好まれます

薄口は必ずヒガシマル薄口醤油を使います 醤油は少量、香りの相乗効果を狙います

 
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薄口醤油

三つ葉を盛って完成です

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盛り付けしました 大ぶりの身が美味しそうです

羽二重椀

羽二重は柔らかくふんわりとした状態をさします 今回はタラのすり身で羽二重椀に仕上げます

ハマグリは蝶番を切ります こうすることで、口が開いてひっくり返らなくなります 10分蒸してフタを外します

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タラの身は卸して骨を抜きました 皮も取り除きます 当り鉢で当たります 

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卵の素を作ります 卵黄にサラダ油を少したらしかき混ぜます これを繰り返します 油を一気に入れると分離します 注意が必要です

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タラの身に卵の素、薄口醤油、酒を入れます よく当たります

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色粉を少量入れます 包丁でハマグリの塗ります

蒸し上げます 表面が固まる程度

椀盛りします 羽二重椀の完成です

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はま吸い完成です

ハマグリは美味しい素材です ひな祭りなどに是非、作ってみてください




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下記はひな祭りの献立特集です

3月ひな祭り 酒粕料理 白酒 粕汁 粕焼き三種類 甘酒 甘酒プリン

ひな祭りの前菜 菱餅たまご 伝統的な日本料理レシピです 

 

 

 

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