小茄子の料理 夏から秋の前菜に 茶せん茄子 無花果茄子 田楽

茄子についての復習

秋はナスの季節 紫色の丸みのあるかわいい姿の野菜です 英語でエッグプラントと呼ばれるように、まるで卵のようにまん丸の姿を持っています また外国産は白色が主流ですのでよけいに卵似になります

もともとはインドの野菜で中国を経由して伝来しました 今では日本の伝統野菜の趣です

本当に秋?

秋ナスという言葉が先行していますが、板前の世界では茄子は夏野菜として考えられています 実際に出回るのは6月から9月 促成栽培で一年中みられますが畑で収穫されるものは7月前後が多いようです

和食と茄子

ナスの料理はたくさんあります 家庭的な料理もさる事ながら、会席料理や和食店でもたくさん登場します

  • 茄子の天ぷら
  • ナスの味噌炒め
  • 茄子のはさみ揚げ

などが一般的でしようか?

和食ではないですが、麻婆茄子なんて言うのもありますね

歯ごたえがある野菜ではありませんが、調味料を吸って美味しく変化する野菜です 

茄子は味噌と仲良し

茄子は豚肉と味噌とは愛称が良いのが特徴です 特に味噌を使う料理はたくさんあります 醤油よりも味噌がダントツです 形が崩れやすいので鍋や煮物には使いにくい面もあります 

ココナッツオイルと味噌、豚肉のレシピです 以前特集しました 人気の記事です 茄子も登場します

ダイエット効果があるようですね ココナッツオイル一時期大変人気でした 体にも美容にも良いようです 味もとてもさわやかでおすすめの食品です

ココナッツオイル 食べ比べ 和食レシピ ダイエト効果

 

ナスの種類

茄子の種類はたくさんあります 一般的には10センチほどの茄子が主流ですがその他に有名な茄子が数種類存在します 主な種類をあげますと

  • 長ナス
  • 丸茄子
  • 米ナス
  • 水なす
  • 青茄子
  • 白茄子

どれもスパーでも見かけられます 特殊な茄子もありますが近頃は家庭でも手に入りやすくなりました

本当に種類が豊富です 品種の改良がしやすくからです

では、小茄子です

今日取り上げるのは小茄子です 

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普通の茄子が退化した品種で、生産性が多少悪いのが特徴です 山形のからし漬けはこの品種で作られます からし漬けはおいしいですね ご飯に合います 


和食と小茄子

和食では一口サイズで使いやすく、見た目もかわいいためによいく使われます 

今回のレシピは下記のレパートリーを解説します

茶せん茄子

揚げ物です 特殊な包丁を入れて仕上げます 小茄子のもっとも基本的な料理方法です

いちじく茄子

無花果の実に似せて作ります 甘めの味付けにして煮物として提供します 揚げ煮となります

田楽

味噌で仕上げます 二色の味噌を用意しました 一口サイズなので夏、秋の前菜にふさわしいと思います

以上、3品を詳しく解説します 和食および料理人だけではなく家庭でも応用できる料理です

 

では最初の解説です 茶せん茄子の作り方

茄子は水洗いをします 意外ですがボールで洗うと水が変色します 結構汚れています 洗剤は不要です

ヘタをとります 

茄子を左手で持ちます

包丁を持つ右手の人差し指を茄子の下に置きます

包丁を軽く茄子に刺し、人差し指の上の茄子を回します

くるりと取り除かれます

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棘に注意

注意 茄子のヘタには棘があります 時折ですが刺さります

茶せん包丁を入れます

包丁の角からスタートします 角を茄子に刺します 

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角を刺します

斜めに包丁を入れます

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奥まで刺します

同様の包丁を5から6本入れます

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斜めに順番に入れてゆきます

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入れ終えました

180度の油に入れます 揚げ時間は3分ほどです 紫の色を残すように揚げます 長く揚げてしまうと色が汚くなります

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まな板や抜き板の上で押さえつけるように押して、つぶします ここで茶せんの形にします

完成です 揚げ物のあしらいや前菜として使えます

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茶せん茄子の完成です

応用として茶せんの鋳込みもあります 中に味噌を入れます

前菜などで使う際にはそのまま味をつけずにお客様が召し上がれます 熱めの茄子に味噌を詰めると溶け出すことがあります きもち粗熱を取ってから鋳込んでください 味噌にはひき肉味噌などでもよいのですが鋳込みにくくなります 

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箸で味噌を入れます

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しっかり中まで詰め込みます

田楽

小茄子の田楽でもヘタは取り除きます 先に説明した要領で取り除いてください 

次に半分に割ります 

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半分切りです

丸い部分が底になります 安定が求められます、それによって切り落として平行に安定するようにします 

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底を落とします

2本程度の隠し包丁を入れます 火の通りをよくするためです 

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二本の隠し包丁を入れました

油に落として2分ほど揚げます

味噌を塗ります 味噌は鳥味噌、八丁味噌、木の芽味噌、西京味噌などを使います 甘めに味をとります

焼き台で焼きます 少し焦げ目がつけば完成です 

ケシの実や木の芽を飾ります この料理も前菜に最適です 私は夏場の前菜によく用います

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二色の田楽です

無花果(いちじく)茄子

ひき肉を茄子に鋳込み、無花果の実に似せます 和食の煮物としては古くからある料理です 「小茄子の無花果見立て」と献立名はなります 甘めの濃い口の醤油で味付けをします 

では、作ってゆきます 

茄子は洗います 

ヘタを先の説明と同様に落とします

丸い方を4つに切り分けます 切り落としてはいけません

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包丁を入れています

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このように切ります

粉を打ちます 片栗粉です 中までしっかり打ちます

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片栗はしっかりとまぶします

ひき肉は卵黄と玉ねぎを入れます 秋口は椎茸やキノコを入れて作ります 柔らかくしたい場合はパン粉を少量入れます 材料はよく混ぜます 醤油で味をつけます(下味程度)

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合いびきです

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微塵玉ねぎ

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混ぜます

茄子に鋳込みます 

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押し込むように入れます

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きれいな十字が出ています

形を整えて粉を全体にまぶします

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多めの片栗でしっかり止めます

170度の油で揚げます 5分を目途にします

揚げ終えた後、煮汁に落とします 濃い口醤油と味醂は同割り、出汁を8倍程度入れます 砂糖を足します 多少、甘めが合います

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さっと煮て火から下します

盛り付けをして完成です 皿の下に無花果の葉をひくのもよいでしょう

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完成です

 

以上、小茄子を使った料理を紹介しました 小茄子は使いやすい素材です そのまま切って天ぷらなどにも出来ます 見た目も愛らしいので前菜などにおすすめです ぜひ、活用してください

茄子の天ぷらの切り付け方を特集しています

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茄子だけではなくたくさんの天ぷら野菜の切り方が学べます 意外な切り方もきっとあるはずです

 

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