はじめに
言うまでもありません 日本を代表するキノコ それが松茸です 優れた強い香りは日本人に大人気です 味より香りという微かなものを愛する日本人にはたまらない食材と言えます そんな、松茸の料理方法を日本料理の板前としてわかりやすく解説をしてゆきます 料理人に本格的なやり方ですが一般のかたにもわかるように解説します
松茸について知っていますか?
赤松の林に生えています 輪をつくり仲良く並んで生えます 生きた赤松の根と共存しているために栽培が難しく長い間研究されています もし、人工の栽培が成功すれば価格が安くなり 手の届くキノコになってくれますね
産地は京都 我々職人も一目おく京都産です 一本数万円なんてざらです 長野や中国地方、岐阜でも収穫されていますが、やはりブランドとして京都は断トツです 大切なお客様では京都産を私も買い求めます
輸入品が多くなりました 仕方のないことです・・・国産が高いのでその代用として多くの松茸が輸入されています 輸入品は香りが国産に比べて薄いので、松茸エッセンスで香りつけされているものまであります
輸入国としては韓国、中国、カナダなどでしょうか 私は色が白く見た目はいまいちなのですが、カナダ産の松茸が美味しいと思います 韓国産は香りが薄い、中国産は乾燥がおすすめです 私はカナダ産を使うときには「カナダ産松茸ご飯」と産地を偽る事なく献立に書いています 美味しいのに嘘を付く必要はないと思うからです
さて、松茸の出回りは多くは信州産 信州から秋の訪れが告げられます・・・
「雨後のたけの」はご存じの方も多いと思います
雨が降ったあとの竹はよく伸びる、豊作との意味です
同様に、松茸は雨を好みます松茸は夏場、梅雨に雨が多い年は豊作になります
今年はどうでしょうか・・・楽しみです 価格に大く左右します 松茸は年間は10トンから40トン収穫されます これが40トンの超えて収穫されると2割から3割安くなります そんな、年は松茸料理を多くのお客様に提供できます 私達、和食の職人にもお客様にもうれしいかぎりですとは言え・・・1キロで2万円は大きく超えます 手軽にとはゆきません
見分け 目利き
収穫したばかりの松茸は良い香り最高です
市場で購入する場合は新鮮な5分ほどの蕾が良いと思います 傘が半開き前でよく太ったものが最高です 太っているものは香りが閉じこもっていて、豊かな香りが楽しめます その反面、松茸の蕾が開ききってしまうと香りも落ちてしまいます
松茸エキスについても教えます
料理人は香りが薄いとエキスを使います 使うか使わないかは別問題として、よく見られる光景です 香りの薄い松茸は液体のエキスを数滴入れるだけで素晴らしい香りになります 指先などにつくとしばらく指が松茸状態です
我々、料理人は味の素、ほんだし、いの一番、なども同じ問題で、使うのに非常に悩みます
私の答えは「美味しければいい」 後はご想像を
ちなみに、有名なお茶漬けの素、粉末吸い物、市販の松茸ご飯の素などの香りが、人工エッセンスの香りです 思っきり入っています
日本料理と松茸
日本料理では松茸が高級になればなるほど、料理はシンプルな傾向です 冒険をする料理よりもオーソドックスな料理が好まれる傾向です 基本的な日本料理の松茸料理の献立名をあげておきます みなさんもご存知のものが多いと思います
- 松茸ご飯
- 松茸の吸い物
- 焼き松茸
- 松茸の土瓶蒸し
などが主な料理です 味付けや作り方は色々ですが、今回は日本料理で最もポピュラーな作り方、これさえ守れば大丈夫な調理方法で松茸ご飯や土瓶蒸しのレシピをこの後、解説をしてゆきます
松茸ご飯の作り方
さて、最初は掃除からです 松茸料理はこれがなければ始まりません 手抜き厳禁です
松茸の周りには土がついています その土を濡れたキッチンペーパーで拭きます 基本は拭いて汚れを落とします 基本と申し上げたのはわけがあります 水洗いを原則しないやり方が日本料理の主流です これは、香りを守るためです 原則、ふきんや、キチンタオルで拭き取るようにしてください これが基本 和食の板前の基本です
しかし、私は水洗いしています 理由は・・・不衛生ですから
水洗いのやり方も説明をします 皆さんがどちらのやり方をするのか判断しみてください
ボールの中で松茸を指でやさしく水洗いをします 短時間で水洗いをすれば香りにも大きき影響しません あくまでもやさしくですが、やさしく洗っても、しっかりと汚れが落ちると思います その後は、水気を拭き取ってください もう一度、これは私のやり方です でも、知り合いの料亭の親父(総料理長)も京都産をゴシゴシ洗っていました
松茸の先端の「石付」を削ります 鉛筆を削るようにと教わります 固いところを取り除けばどのようなやり方でも構いません もったいないので、最低必要限度落とせと教わりますが、私は大胆です
松茸を刻みます ご飯の場合は細かく刻んだほうが食べやすいです ご飯は松茸の香りを楽しむことが優先です 歯ごたえの残るスライスなどは避けて細かく切ります 演出としてご飯の上に松茸の姿を見せたい方はそれらしく切って頂いても結構です
手で裂く というやり方があります 包丁の金属を松茸が嫌うからという理由です 調理場の料理長のやり方でそれによって手で裂くやり方が正解となるかもしれません
常の通りご飯をとぎ、水につけます 30分おきます
ご飯の割醤油を作ります ここで大切なのは松茸の香り重視です 醤油の香りが前に来ないことが大切です ですので薄口醤油以外は使用しないでください 松茸ご飯には薄口醤油です 割合ですが
薄口醤油1 水11 味醂1
ザルからあけた米と割醤油でご飯を炊いてゆきます 写真は鍋で炊いています もちろん電気釜でも構いません 念の為、ガス釜でも・・・
蓋をしてはじめチョロチョロ・・・炊いてゆきます
次第に松茸の香りが広がってきます ぼちぼち炊きあがりです
フタを開けます 松茸の香りがなんとも・・・幸せです 松茸ご飯の完成です 茶碗に盛りつけた後、三つ葉を散らしています
松茸土瓶蒸し
松茸の香りを閉じ込める そんな究極の料理だなといつも感心します この土瓶蒸しを考えて人は凄い料理人です
土瓶の中には色々な具材が入ります 基本、吸い物と変わりがないのですが、蓋をして蒸した分、香りが立ちます
私は松茸料理のなかでは土瓶蒸しが一番、松茸という素材に合っている調理方法だと考えています まず土瓶に入っている事自体、なんだか楽しくありませんか? 家庭でも簡単にチャレンジできます 具材を変えて楽しむのもありです 何しろ香りの楽しみ方が、満点です これ以上はありません
土瓶蒸しの具材です
- 松茸
- 三つ葉
- 海老
- ギンナン
- 人参
- 白身魚(タラなど)
- 酢橘
これが基本の材料です 内容は店や家庭によってなんでも良いと思います 私は今回は白身の魚を入れていません 魚の臭みがあまり好きではないので海老のみで作っています 和食店で応用するならば
- 銀杏を百合根
- 酢橘を柚子
- 白身をかまぼこ、真丈、ハモ
- 海老を鶏肉
などと、変更するのも良いでしょう
さて、土瓶蒸しを作ってゆきます
海老は皮をむき、背わたをとります 3分間ボイルして水に落とします 3分は大切な時間です 茹ですぎずに火が通る時間です これを過ぎると海老は固くなります
松茸はスライスします そして軽く吸汁(かつを出し)で含めます 醤油は少量入れますが薄口醤油です
人参は紅葉に切りつけをします 軽くボイルしてあります
土瓶に盛り付けします
松茸 ギンナン 海老 人参 三つ葉です 三つ葉は後から入れても構いません 色合いが保てます
汁は松茸を茹でた吸い物汁です これの味を整えます
フタをして10分蒸します 香りが閉じこもります酢橘を掃除して天におきます
松茸の土瓶蒸しの完成です コース料理では蒸し物としてでも、吸物代わりでも提供できます 家庭では具だくさんのお吸い物としてお楽しみください
結び三つ葉の作り方
ここで、結び三つ葉の作り方を記載しておきます 三つ葉の茎は棒状のものでつぶします 葉の下に輪を作り、葉の下ギリギリで結びます 長くはみ出た部分は落とします
松茸の吸い物
松茸の吸い物を作ってゆきます シンプルですが定番の松茸料理となります 一年に一度、この季節になると松茸の吸い物を作りますがなぜか松茸の吸い物を作るときは身が引き締まる感じがします 気合が入るのですね不思議です
出汁を温めます 昆布とかつをでとった出しです その中に松茸を入れます スライスの松茸が良いのですが椀の大きさを考えて調整をしてください
弱火にして手早く塩味を決めます 醤油は控えめに薄口醤油数滴です 三つ葉と共に 松茸のお吸い物完成です
まとめ
高級素材松茸 秋の食材では断トツの素材です コースに松茸があるだけで、お客様の喜び具合が変わります 素材の価格に関係なく大切なことは基本に忠実な調理です 基本を守ることで、松茸の香りや味を守れます どうか、美味しい松茸料理をたくさん作ってみてください
秋の料理は下記のリンクです
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茶碗蒸し作り方 小田巻蒸 空也蒸 和食の卵の割り方 季節の具材と和食の卵料理
さんまの三枚おろし 捌き方 秋刀魚の塩焼きから刺身そして香り揚げ完全解説 プロの技を学べ
むかごの料理色々 前菜秋の吹き寄せ むかご飯 むかご真丈 むかご天麩羅 むかごの白合
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