熊笹の色出し 飾り切り 関所切りのポイント 冷凍保存までを解説

熊笹

日本の料理には欠かせられない葉 「熊笹」

山間や自然の豊かな場所ではすぐに手に入ります

そのまま切り付けたり、絵柄を切り抜いたり、品物を包んだりと大活躍です

青い葉が料理を引き立てて、かすかな香りもつけてくれます

今回は熊笹の特集です

生の熊笹の使い方は簡単そうですが、実際は下処理が必要です 和食の板前達の熊笹を料理に使うまでの工程を詳しく見てゆきます

防腐作用

熊笹は腐らない

熊笹は保存効果、防腐効果があります 日本料理では欠かさず使われてきました 食品を包むと笹の成分で品物を腐りにくくします わさびなどにも同様の効果があります

このパワーを利用して近頃では「熊笹エキス」が健康食品として凄い人気です 胃や膵臓に効果があるそうで・・・近頃犬にも飲ませるそうです 知りませんでした お茶に石鹸、薬に・・・何でもありです ただしお値段がなかなかの驚き

 

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下記はサプリメントです なんでもありますね

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熊笹は季節により姿を変えます

二つの熊笹はどちらも同じ場所に生えていた熊笹を季節をわけて撮影しています

違いを比べてみましょう

最初は5月から6月の新芽 鮮やかなグリーンがピカピカと光っています 柔らかく使いやすい熊笹です この頃の熊笹は臭いも爽やかです 新芽はそのまま食べられます(先の細い芽)

 

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新芽が育った熊笹

冬、11月から2月までの熊笹は葉のまわりに白い枠ができます また、葉は硬く濃い色になっています 正月などはこの熊笹を使うこととなります ちなみにこの「葉の周りが茶色くなる」から「隈笹」と言われるようになったという説があります

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和食と熊笹

和食で熊笹を使うシーンはたくさんあります そのために、市場や八百屋で購入して使っています 自然が豊かな店舗では買う必要はないかもしれませんが都市部では簡単には手に入りません 私の知り合いは神社で毎回、店で使う分を採集して厳重に注意をされた人がいます

真空パックの熊笹もあります これを使っている店舗も多いようです

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今回の記事では生の熊笹を採集もしくは生を購入した場合の処理を解説します

この処理を「色だし」と言います また、「色だし」の後の保存方法も解説します

葉蘭と熊笹

解説の前に注意 熊笹とよく似た植物

よく似た使い方をされるものに「ハラン」があります 以前、このサイトでも紹介したようですが、熊笹よりも大きい葉が特徴です 寿司店や葉蘭切りの材料として使われます これも、市場で購入できます

葉蘭(ハラン)とお弁当の深い仲 熊笹との違い

 

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右葉蘭 左熊笹です

そしてもう一つ、下の写真は茗荷です

写真で見ると熊笹にそっくりですね 茗荷の葉も料理で使えます

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朝露の茗荷の葉

熊笹の下処理 色出し 冷凍

では、下処理と保存を解説してゆきます

熊笹を取ります 枝の部分を残すように切り取ります 枝の部分が持つ部分となります

 

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枝を残して切ります

熊笹を洗います スポンジでやさしく洗剤をつけて洗ってください 蜘蛛の巣や汚れが結構ついています 裏表必ず洗います

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新芽のころは特に優しくこすります

水ですすぎます

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流水でも溜め水でもokです

お湯を沸かします

笹を熱湯に入れます 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10とカウントして冷水に落とします この作業が色出しです

また消毒の効果もあります

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10秒数えます

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すぐに冷水に

切りつけをします

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ハサミ 包丁で切り分けます

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左が残った軸

周りが茶色い場合はここで切り落とします 季節によってこの作業が必要になります すべてが青い場合はそのまま使って構いません

 

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少し茶色が残っても構いません

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この様に除きます

これで熊笹の下処理の終了です

熊笹の冷凍保存

冷凍保存ができます ここからは保存の方法を見てゆきます 業務用の冷凍庫でマイナス50度程度まで温度が下がるものは半年くらい冷凍庫で日持ちします 正月などに使う場合は冷凍保存が良いでしょう

おせち料理の飾り 千両、熊笹、松、竹、葉蘭、ダイソーの正月用品も研究

また、真空調理機がある店舗では真空保存も最適です 私の店舗では真空保存で大量に保管しています 常温で保管できるのでとても便利です 今回は冷凍保存のやり方を説明します

ラップに先ほどの熊笹を並べます

 

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並べます

ラップで包みます この時のポイント

大切なのが空気を抜くことです

空気を抜くと変色し難くなります 上から押すように空気を抜いてください

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空気を押し出します

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包みます

冷凍庫に入れるときはバットなどの平らな入れ物において、型崩れを防ぎます 冷凍します 使用する時は自然解凍か流水です

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熊笹の関所切り 飾り切り

熊笹は上記の処理をしたこととします

最初にポイントです

  • 包丁は布を巻く
  • 最初は形を気にしない 大胆に
  • 型紙を用意する

初めからきれいな形にはなりません 最初は大胆に包丁の動きを覚えましょう

 

最初に包丁の持ち方です 包丁に布やタオルを巻きその部分を握ります

 

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刃先を残して巻きます

写真のように包丁を持ちます

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手が切れそうですが大丈夫

まな板に笹をおきます 笹をおります

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左側が茎

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半分にします

付け根を2箇所切ります

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最初の部分

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次は先端

最初の飾りを切ります 外側、内側です

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この様に切ります

次の飾りを切ります 流れるように切ります

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次がここを切ります


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最後の飾りを切ります

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三本目の飾りです

先端方向を丸く処理します

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丸みをつけます

中の飾りを抜きます

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この部分をくりぬきます

 

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次がここ

切込みをつけます

DSC01029完成です

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ここから、上手くなる方法を解説します

コピーをして練習するのが上達の早道です

プラスチック製のハラン、または先輩などに切ってもらった実物をコピー機でコピーします 下の写真の拡大印刷でも構いません

 

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サンプルを用意します

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コピーまたは印刷します

 

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出来上がりです

 

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左本物 右コピーです

その紙を半分に折ります

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この図柄をもとに包丁を動かして、角度や長さを勉強します

このやり方がとてもオススメです 練習して上手になってください

繰り返し練習するときれいな形に整い始めます

葉蘭や熊笹に関しては下記の記事にも記載してあります

葉蘭(ハラン)とお弁当の深い仲 熊笹との違い

小石川植物園 板前必見 10の植物

また、熊笹はおせち料理でも活躍します おせちの特集は下記をご覧ください

いくらの作り方 醤油漬け 塩漬けの二種類 板前が解説する自家製いくら

栗きんとん基本レシピ くちなしの使い方 和風マロン白玉 

くちなしの実の基本 栗きんとんに使います 特徴と使い方

金柑 種抜き 甘露煮 金柑ソースとジャム 金柑の味噌餡包 おせちの定番

牡丹百合根  ユリ根 むきもの基本

栗の甘露煮 栗のワイン煮レシピ 甘露煮3つの重要ポイント



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