胡瓜の飾切り 蛇腹胡瓜 松胡瓜 蛇の目胡瓜 へた取りのやり方 

胡瓜と和食

生食のイメージがありますが・・・意外と火を入れて吸物などにも使われます もちろん定番はお新香と酢の物でしょう 水分が96.2%です。みずみずしさと独特の香りが魅力です 和食の野菜というよりも家庭野菜のイメージが強いようです どちらかと言うと「白瓜」などの方が日本料理のコースでは料理として使いやすいようです今回はその胡瓜の基本的な切り方を説明してゆきます

基本の基本 胡瓜のへた取り アクの強い部分を取り除きます

この切り方の名前を知りません 多くの方に聞いたのですが、ほとんど「へたのくるくる」で通じてしまいました

胡瓜のへたは苦味があります その苦味の部分だけ取り除きます アクが強い部分となります

その取り除き方が胡瓜を転がしながら行います そのための、「クルクル」になりますとても簡単に見えますが、なかなか苦戦する技術です コツは包丁の角度です 包丁の先端をまな板にしっかりつけて40度の角度であてがいます

そのあと胡瓜を回転させてゆきます 包丁は胡瓜を追いかけるように沿わせてゆきます

和食の板前は必ずマスターしたい技です

 

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先端を切り落とします

この位置に包丁をおきます 包丁は完全に寝かさずに、起こしておきます

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スタート位置のアップ写真

 

 

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違う角度からのスタート場所写真

 

ここからは連続の写真です 手のひらを胡瓜の上に置き胡瓜を左に転がします それについて行くように包丁を動かしてゆきます しかっかり左手を胡瓜の上に置きます その手を左方向に胡瓜を転がします

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スタート

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ゆっくり転がします

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もうぐ1周

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完成です

繰り返し練習してください 左手の動きと右手の動きが同時なので難しいと思います 何度か繰り返すことで出来るようになります

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蛇腹胡瓜の切り方

蛇腹胡瓜は胡瓜の切り方の基本の基本です 和食では早い段階で学ぶ切り方です

調理師学校でも必ず勉強する切り方です 先日、ある調理師学校の調理祭に生徒たちの蛇腹胡瓜が展示されていました 「妻のかつらむき」と並ぶ特殊な切り方と言えます

難しい切り方ですが、この記事を読んでくださればきっと出来るよになります 頑張ってください

蛇腹胡瓜は途中で切れてしまうこともしばしば・・・本当に若い職人が苦労する切り方です 

蛇腹胡瓜のポイント

包丁の深さ角度

深さは半分まで 角度は裏表、異なる角度で切ります

クルクルとねじっても切れない、まるで蛇のようになれば成功です 

ちなみに、同じ胡瓜の切り方に「蛇籠胡瓜」「蛇の目胡瓜」という切り方もあります

では切ってゆきます 

深さと角度を見てください 深さは半分位まで 角度はやや斜めです これを維持しながら、片側を薄く切ってゆきます

 

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深さを確認してください

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角度はこの写真

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切り進めます

 

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最後まで同じ角度と深さで切ります

最後まで切れれば反対側です 最初の角度よりも少ない角度で切ります こうすることで、切れてしまうのを防げます 二枚目の写真は最初の角度です 比べてみてください 微妙に角度を変えています 深さは同じです

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角度が変更になります

 

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最初の角度です 上の写真とは異なります

 

角度を守り、深さを維持して反対側を切ります 

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塩水につけます この塩は抜きませんので、程々の辛さで・・・  昆布を入れます しばらく置きます

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昆布は少量 ぬめりが出ない程度

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胡瓜を漬け込みます

実際に料理に使ってゆきます 胡瓜を切りつけをします 3センチくらいの厚みです 2本同時にきります

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つぶさないように切ります

 

片方を立てます 指で押して広げます

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きれいに切り口を見せるのがコツです

盛り付けをします タコとわかめの酢の物です シンプルな蛇腹胡瓜は見た目も華やかになります 輪切りの胡瓜を卒業して蛇腹胡瓜に是非チャレンジしてくだい 蛇腹胡瓜はこれで終わりです

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蛸と蛇腹胡瓜の酢の物

松胡瓜

定番の切り方です 下の写真をご覧ください松の枝に、似せて切っています 「松葉胡瓜」「松胡瓜」などと呼ばれています 蛇腹胡瓜と同様に和食では定番の切り方です 刺身や酢の物などの飾りによく使われます 

松胡瓜のポイント

切れる包丁を用意する

包丁は滑らせる

切込みは深く

となります 細かい作業なので切れる包丁が有利です また深く切込みを入れることで、包丁が滑るようになります では、実際に松胡瓜を切ってゆきます

 

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写真のように切りつけをします

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7㎝の長さ 天をはねます

表面に縦長の包丁を入れます 下まで貫通させないようにしてください この深さがポイントです 深めに入れるのがポイントです

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左右に割り箸を置くやり方もあります

滑らすように包丁を向こう側に押しながら進めます 自然に胡瓜が向こう側に押されます  

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薄くスライスする要領です

今度は手前に包丁を滑らすように引いてきます

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包丁はこの位置

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ゆっくり引きます

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切り落とさないように注意

もう一度向こう側にすべらせます 形になってきます

最後にもう一度手前に包丁を引きます

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最後です 慎重に滑らせます

松胡瓜完成です 左右に広がった松の枝 日本料理は本当に美しいですね 
DSC00765蛇の目胡瓜

二つの輪がつながっている胡瓜 これが蛇の目胡瓜です つなげないで一つの輪だけの場合もありあます 今回は二つの輪をつなげています まるで手品のようですね

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完成の写真です

胡瓜を輪切りにします 

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厚みは6ミリくらい

打ち抜きで中心を抜きます 打ち抜きは筒状に穴をあける道具です 今回は写真のような大きさの打ち抜きを使用しています 直径は8ミリくらいです 関連記事 打ち抜き

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打ち抜いています

片方だけ切込みを入れます 

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切込みが つなぎ目になります

切込みを隠すようにつなぎます 蛇の目胡瓜の完成です 吸い物や刺身の飾りに最適です 

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関連ページ 胡瓜の切り方その2 わさび台 雷干し 矢羽 乱切り 互い違い 扇切り

関連ページ 土佐酢の基本 4種類の土佐酢を使いこなす

 

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