いくらの作り方 醤油漬け 塩漬けの二種類 板前が解説する自家製いくら

自家製いくら 簡単ポイント

最初に大切なポイントから

  • いくらの薄皮を完全に取り除く
  • お湯の温度は65度
  • いくら塩漬けの塩加減は2%から4%

薄皮は食べたときの食感を邪魔します 詳しくこの後解説しますがすべて取り除きます 薄皮はいくらをつくるときにはとくに注意が必要な処理です お湯の温度65度はイクラが火の通らない温度です この温度で掃除をするのが大切です いくらは火が通ることはありませんが、高温は厳禁です 塩加減は調整可能ですが日持ちに影響します 2%から4%が自然な辛さになります

 

生のいくら

鮭のお腹から出てきた生のイクラを掃除します

この生のいくらは9月に入ると出回ります 市場やスーパーで買えます ほとんどが北海道でとれた新鮮な「いくら」です 日本全国に秋の訪れを告げます 価格は1パック1000円から2000円前後で売られています 出荷の時期は大変短く、10月終わりの北海道に雪がふる頃までしか出荷されません

プリプリした食感が独特な「いくら」 大好きな方も多いかと思います 今期はこの生のイクラを塩いくら、醤油漬けにしてゆきます

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和食といくら

普段食べている「いくら」はほとんど塩漬が多いですね

塩漬けは長期保存が可能なために一年中見かけます 市場では塩漬けのいくらを更に冷凍していますので日持ちがより良くなっています 日本料理店や寿司店では一年中使えるいくらは重宝で彩りや高級感の演出で便利に多用されます

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腹から出したばかりのいくら

 

和食店では刺身の彩りや、料理の天盛などに使われます また、お酒中心のお店では醤油漬けでしょうか・・・

「いくら」といえば、お寿司屋さんのイメージを持つ方が多いかもしれません

軍艦の上に乗ったいくらは、こんもりと宝の山のように輝いています 雲丹よりも少し安めの価格ですが、間違いなく高級食材です すし酢とシャリ、海苔と抜群の相性です ある寿司店の調査では人気の一位がサーモン、二位がいくらとなっていました どちらも鮭の素材 鮭は鮪と並ぶ人気者です

今回のいくら

今回のいくらは北海道産です

皆さんも、できるだけ新鮮なものを用意しましょう

レシピを解説する前に注意事項です

「いくら」にはアニサキスが寄生しています 厳重に注意です

アニサキスは「いくら」にかぎらずに、鮭の身にも寄生しています

また、烏賊、にしん、タラなどにも寄生しています 糸状の細長い虫です アニサキスを食べると胃壁や腸壁に侵入して吐き気や嘔吐になります これを防ぐためには冷凍処理が有効です 完成した後に冷凍するとアニキサスは死滅します 鮭の身の刺し身「ルイベ」と同じ理論です 料理人は最低48時間は冷凍にします ただし、筋子の状態では冷凍出来ません 醤油漬けや塩漬けで味をしっかり付けてから冷凍するようにしてください

「いくらの醤油漬け」レシピ

最初は居酒屋や先漬けで使える「いくらの醤油漬け」です

いくらをほぐしてゆきます ボールにいれます

 

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そのままの状態でボールにいれます

お湯を注ぎます 40度位のお湯です 今回の温度は40度ですがこの後は温度が変わります ここでは40度で・・・

そのお湯の中でいくらをほぐします 一粒ごとにしますがここでは、おおかたほぐれれば完成です 外側の皮は大きいので取りやすいと思います

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少し色が変わりますが気にしないで大丈夫です

 

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やさしく取り扱います

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外側の皮を取り除きます

 

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ザルにきります

再びボールに移してお湯を入れます ここからは65度から70度のお湯です かなり熱いお湯です 注意してください

素手ではなく箸などで静かにかき回します ここで、いくらに火が通るのを心配される方がいますがいくらは70度までは火が通りません 安心してお湯を入れてください お湯を使う理由ですが薄皮を効率よくとるためにお湯を使います 薄皮とは、いくらの一粒一粒を包んでいる皮です これを取り除かないと美味しいいくらにはなりません 大切な作業です

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ざるにきります

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白く皮が浮きはじめます

 

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お湯を入れます かき回しています

 

ここからは水です 水を入れてかき回します

薄皮や汚れを流します  最後までお湯で処理する方がいますが、最初にお湯を使うだけでもしっかり薄皮は火が通ります 水で処理するのがオススメです 表面に白く浮いてくるのが薄皮です

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薄皮が沢山浮いています

再び水を入れます 手でかき回します 薄皮を流します

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丁寧に取り除きます

この作業を繰り返します 20回ほどは実施してください

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完成です

水が透明になり薄皮が浮かなくなれば終了です ザルに切ります

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水気はしっかり取ります

色が白っぽくなっていますが心配ありません

よく水を切った後にボールに入れて塩をまぶしかき混ぜます すると見事ないくら色に発色します

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塩を入れます

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かき混ぜます

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色が変わり始めました

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きれいに色が出ました

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完成です

漬け汁を作ります ポイントは

  • 昆布を使う
  • 漬け汁の割合は醤油2 味醂1 酒1
  • 水は使いません
  • 火を入れます 

昆布はうまみが増します 水は腐りやすくなりますので使いません 味付けですが、酒中心のつまみでは醤油3でも、なかなかいけます 使う場面で調整してみてください

 

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昆布は水から

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調味料を入れます

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ゆっくり加熱したほうが昆布の味がでます



 

火にかけます 沸騰したら昆布を出します 火を止めます

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昆布をだします

粗熱を完全にとってください 今回は氷水に落としています

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粗熱はしっかりとります

タッパーに漬け汁を入れます そこにいくらを入れます 一晩寝かせます

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タッパーもできれば消毒を

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しっかり漬かっています

いくらの醤油漬けの完成です 汁を吸ってぷりぷりになっています 最高の出来あがりです

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おいしそう 綺麗ないくらです

いくらの塩漬け

いくらの塩漬けは、いくらの下処理までは「いくらの醤油漬け」と同じです 薄皮がなくなるまで掃除をしてください

さて、塩の濃さが大切です

塩加減はお好みで調整出来ますが、基本は2%から4%の塩加減です ここでのポイントです

4%の塩加減の場合ははじめから4%の塩水には漬けません 2%の塩水に一晩漬けて、その後更に2%の塩を入れます

このやり方で濃い塩に漬けてゆきます

 

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タッパーも消毒を

 

下の完成した写真は「枝豆豆腐の自家製イクラ添え」です 2%の塩で作っています 塩加減はお好みで調整してください

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酒のつまみやご飯に最適ですね

いくらの作り方はこれで終了です 基本さえ間違わなければ手軽に安くいくらが作れます 塩の加減で長期に保存も可能になります いくらは高級素材です 人気も高い食材です こぼれるばかりのいくらでおいしい料理を作ってください

食べきれない場合は冷凍保存を・・・

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