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さわ山 新潟名物 笹だんご 素朴の極み
- 2015/7/8
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■越後の名物 新潟笹だんご さわ山
豆大福は祖母の好物でよく自宅のお茶を飲みながら食べていた
私もよく食べたものだが・・・そんな豆大福は翌日になると見事にカチカチになる それを火で炙って食べる そういえば赤飯も翌日には蒸して食べていた レンジなどがあればどんなに便利だったことか・・・
あのころの洋菓子もすごかった クリームもバタークリームが主流、生クリームなんて滅多にお目にかかれない スキムミルクのあの香りもアチラコチラで出くわす
しかし今、ご存知のように、高級なケーキ店はもとより、コンビニにあるスイーツさえも、洗練された美味しさを持っている 本当においしい
生クリームは濃厚なバターの風味をし、カスタードはバニラの香りが高い、和のスイーツだって負けていない しっとりとした黒糖まんじゅうは翌日に固くなることはない そして大福も凄い、伸びる柔らかさの餅、餡もしっかり入っている、なんといっても、餡のほのかな甘さの完璧なバランス、見事である
みなさんもご存知の100円で3本入ったヤマザキのみたらし団子なんて、実に柔らかく美味しい
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更に言わせてもらう、近頃のわらび餅なんてありえない美味しさになっている
時折、水色のトレーに入っている 半透明のプヨプヨのわらび餅
自分できな粉をまぶして食べる
昔と全く違う、本物とぜんぜん違う わらび粉から練ってもあんな品物にはならない
材料も製法も違う 多くはワラビの粉なんて全く入っていない
それでも名前は「わらび餅」
で結果は、おいしい 翌日も柔らかい 値段も安い
本当に今の時代は
美味しくて、安くて、それがすぐ手に入る
そんな中
笹だんごを久しぶりに頂いた
笹の葉で包まれたこの香り、固めの食感 餡の甘しょっぱい味 実になつかしい
笹がむけずに見事にクッツイテイル 固い、もそっと固い カチカチではなく、グニュと固い タイヤのゴムのようだ
子供の頃の祖母の大福はこんな感じだった まるでそのもの・・・いい!
実は今回の笹だんご、家にいる子供には不評であった それでこの記事を書く気になった
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不評の理由はよくわかる 言うまでもない 答えは一言「美味しくない」になってしまう
美味しいは難しい・・・
今の物と昔の物
見た目が良いもの悪いもの
味が濃いもの、薄いもの
価格が高いもの、安いもの
いろいろな要素でかわる
一般的に美味しいは進歩する 洗練されて、研究されて変わってゆく その当たり前を疑うのも料理人の義務かもしれない 足し算ではなく引き算も必要だ
さて笹だんごについてもう少し
笹だんごは、よもぎ入りのもち米と白玉粉をまぜ耳たぶの硬さにする 餡は大納言小豆を使っている
それを九枚笹でくるみイグサで俵型にしばり、せいろで蒸している
笹の殺菌力で20日は腐らない 保存食ともいえる
昔は貧富に苦しむ生活の知恵として盛んに作られた 残り物を腐らせずに保存をする 更に食べ物を捨てない、ムダにしない 先人の知恵だろう
新潟にはたくさんの笹だんごの店がある 古くからの老舗が多く100年以上の名店も少なくない
その中で、私は、さわ山の笹だんごが特に好きだ なにしろ、懐かしい
硬くなったものは蒸すか笹のまま焼くかが良い 私は網で焼いている
レンジも良いかもしれないが、あえて避けている
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