木の芽 山椒の解説 和食料理店では雑記帳   

【驚き 桃の木 山椒の木】

驚きの「き」に掛けて、よく言われる言葉です ここからもわかるように、山椒は私達日本人には大変、親しみ深い樹木です 庭先や雑木林などでもよく見かけられます 先日は渋谷のガード近くの公園でも見かけました・・・思わず「驚き!」ました

 

【山椒】

葉を利用・・・日本料理では「山椒の葉」とは言いません「木の芽」言います 4月、5月、6月の「木の芽時」に出回ります 筍ご飯若竹煮などの天盛りに最適です

花を利用・・・酢漬けにして、和物の天盛りに利用します 市場で「花山椒の瓶詰め」で購入できます

実を利用・・・実を煮物に利用します 鮎の山椒煮 蒟蒻の山椒煮などです

実の粉末を利用・・・うなぎの蒲焼き ブリの照焼 赤だし などに使用します

枝を利用・・・あたりばち(すりばち)の棒として利用します

【有馬煮】

有馬温泉周辺でとれる山椒の実の佃煮です 有馬山椒はとても有名で、献立名でも「鮎の有馬煮」などと山椒の通称名として使われます

和食店で多く使われる福徳商店さんの有馬には最高の美味しさです

【実がならない 花咲かない 刺がない】

オス メスがあります 花が咲、実がなります 刺は産地によってない種類があります 写真は木の芽の花です 薄い黄色の花が咲きます 新芽の出たあとにメスの木に咲きます 酢漬けにしたりします 料理の天盛りにも使用できます

DSC_0667

 

【粉山椒の作り方】

実を収穫します 青い実が最適です

乾燥をさせます カビなどが生えないように、よく乾燥させます 3日以上乾燥させるると中が割れて黒い種が出てきます

その黒い種を取り除きます 当り鉢で擦ります それを裏ごしします・・・目の細かい、馬コシが良いでしょう 完成です 冷凍もできます できるだけ密封性のある容器に入れてください

【香りを立たせる】

日本料理では、板前が木の芽を使用する前に「香りを立たせる」ことをします これは、より強く木の芽の香りをお客様に楽しんでもらう工夫です やり方は・・・

 手のひらに木の芽を置きます

 柏手を打ちます 木の芽を潰さないように、手のひらは少し膨らませてください

 ポンポンと音をさせる要領です 香りが立ちました

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