生麩の基本 煮る方法を学ぶ かば焼き 田楽 手毬麩、おせち料理に最適

生麩

「生麩」と辞典で引くと「麩」の項目を見るように言われてしまいます
料理人の世界では「麩」は乾燥したものを指し、「生麩」とは別物と差別化されています 今回、扱うのもあくまでも「生麩」です 和食の料理では欠かすことのできない食材です 主役を務めることはあまりありませんが、脇役としては中々の大看板です 生麩の料理をじっくりと見てゆきましょう

生麩とは

  • 小麦粉のタンパク質「グルテン」です
    生麩=グルテン
    このグルテンをそのまま使うものが「生麩」 火を入れたものを「麩」と和食では解釈されています
    日本古来の食品です お寺の精進料理に生麩の佃煮があります 歴史的には大変に古い食品です 室町時代に禅僧が中国から持ち帰ったという記述が残っています
    生麩にいろいろな原材料を入れて各種の生麩に仕上げます
  • アワ麩
  • よもぎ麩
  • 養老麩(青のり)
  • 蕎麦の実麩
  • 桜麩
  • 栗麩
  • 手毬麩

などが和食では一般的です
もう一つは細工麩です 生麩を方に入れて形を付けます

  • 桜麩
  • あやめ麩
  • 紅葉麩
  • 茄子麩
    など椀や煮物で活躍します

 

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下記は梅麩です

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桜麩 菖蒲麩 梅麩 の使い方 ポイント解説で簡単に含め煮

焼麩について

焼麩は生麩を焼いたものですが、本当は少し違います 生麩他の素材をブレンドして焼きます 小麦粉やもち米などです 焼麩の種類は

  • 庄内麩
  • 車麩
  • 観世麩
  • 花麩

などがよく使われます
しかし、懐石では「安っぽく」見られるので避ける傾向にあります 家庭料理的な材料としてとらえがちです 切干大根や高野豆腐、ヒジキなと同じでしょうか…
逆手に取って創作的なフレンチやコース料理では活躍する場面も見られますが…

これが刻みの庄内麩です 椀だねなどには重宝します


大きな、大きな車麩 鍋などに使います 味は文句なし

生麩をつくる

生麩は手間ですが作ることができます 材料は小麦粉です 以前、天ぷらの解説で説明があったようですので、その写真を借りて説明をします 勘違いをしないように言っておきますが生麩を手作りで作ることは、たとえ料理人でもしません 基本的には「グルテンの粉末」か「出来上がっている生麩」を料理に使います 今回は生麩を知るために生麩を抽出してゆきます

  1. 小麦粉に水を入れます 団子状にまとめてゆきます よく練ります
  2. 水をかけながら、もみ洗いをしてゆきます
  3. 表面だけをすすぐように、あまりべちゃくちゃにしない様に気をつけます
    次第に白い水が流れ出ます
  4. 繊維状の薄い黄色のものが見えてきます これがグルテンです
  5. さらに洗ってゆきます
  6. 一通り終わったらグルテンをまとめます これで、生麩ができました

お餅のような手触りの生麩です
大量に作るときには木綿の袋に入れて水洗いをします

販売されているグルテンです 菓子用で手に入ります

業務店では下記のような商品がよいでしょう

生麩の基本料理 揚げ煮

生麩を煮る際は揚げ煮が一般的です 揚げ煮にする理由は

  • あっさりした味に油分をプラス
  • 香ばしさが増す

これらの理由で一度揚げて料理してゆきます 揚げて煮るほうがダントツにおいしく仕上がります 基本の生麩の煮方となります

基本的には凍ったまま使ってゆきますが、半分や必要量に切り付けをする場合は軽く解凍します 包丁で切れる程度までで構いません

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使う量だけ切り付けをします

180度の油に落とします 粉や衣は付けません じっくり揚げてゆきます

油は白絞油です サラダ油でもいいです


下記は業務用、お得な白絞め油です

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180度の油に入れます

色がきつね色になるまで揚げます

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色がついてきました

直ぐに熱湯をくぐらせます 水に落とすやり方もありますが熱湯のほうがしっかり油が切れます

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最初は熱湯

さらに一度、水に落とし流水します

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次が量水

煮てゆきます ポイントは

  • 濃い目、甘勝ち
  • 5対1対1です (だし5 味醂 醤油各1) プラス砂糖
  • 短時間仕上げ

です しっかりした味がおいしくいただけます また、煮る時間はほんの数分で火を止めます

 

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煮汁に入れたばかりの状態

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沸騰した煮汁

出来上がったものを切り付けをして、盛り付けをします 完成です

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麩と海老とインゲンと盛り合わせています

生麩の田楽焼き

田楽焼きにします 麩の種類は季節や料理のバランスで変えるのが良いと思います
今回はよもぎ麩と粟麩で作っています
麩は生のまま切り付けをします 1cm前後が適当な大きさです

田楽串を刺します

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田楽串に生麩を刺しました

そのまま焼いてゆきます 両面を焼きます
味噌を塗ります 味噌は西京味噌と八丁味噌の二色で作っています

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まるや八丁味噌 赤だし 八丁味噌 4kg ポリ樽 赤味噌

木の芽味噌や柚子味噌も良いでしょう
軽く炙って仕上がりです ケシの実などを飾ります 盛り付けします

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完成した生麩の田楽です

 

萬洋 竹製田楽串(100本入) 90mm DKS06090

生麩のかば焼き

生麩を照り焼きにしてゆきます
麩は半分程度を串に刺します

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生麩に鉄串を刺します

火であぶり焼きにしてゆきます

 

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生麩を焼きます

軽く焦げ目をつけます 照り焼きのたれをつけ焼してゆきます

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刷毛で塗ってゆきます

下記は料理用の刷毛です 毛が抜けない様にしっかりできています

貝印 Kai House Select 卵黄やシロップが手ばやく塗れる便利な 塗り刷毛 ( 中 ) DL-6259

下記はシリコンの刷毛です 衛生的です 近頃増えました

下村工業 味わい食房 シリコーン料理ハケ ASH-683

照り焼きのたれは
酒 味醂 醤油を同割です 少し煮詰めます
最後に切り付けをして盛り付けをします
山椒をふります 完成です

 

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生麩のかば焼きです 盛り付け例です

手毬麩を煮る おせちの定番

手毬麩はおせち料理1月の料理コースでは便利な食材です 和食店では煮物や吸い物によく使われています 乾燥の物は安く買えますが、生麩の手毬麩がおすすめです 冷凍で入荷します

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今回使用した手毬麩

では、調理してゆきます
手毬麩は凍ったまま使います 粉が表面についていて飴玉のような見た目です

手毬麩は楽天やアマゾンで手に入ります 大きさが「大中小」とあります 下記を参考に調べてみてください 今回は小さいものを使用しています

手まり麩(小サイズ)

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凍っている手毬麩

最初に煮汁を作り沸騰させておきます 煮汁は
白醤油1 味醂1 だし8 砂糖
この割です だしは家庭では、ほんだしなどでも構いません
沸騰した煮汁に手毬麩を入れます ポイントは

  • 必ず沸騰した煮汁
  • 煮る時間は2分
    短時間で仕上げます 軽く浮いてくれば完成です 長時間、火にかけると伸びた餅のようになって失敗します 必ず短時間で終わらせます
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手毬麩を煮ています

盛り付けをします 今回は裏白椎茸、京芋、梅人参 蓮根です

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天に盛った手毬麩

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盛り付け例

生麩は家庭でも、是非活用してもらいたい食材です お餅よりもさっぱりして使いやすい食品です 皆さんもチャレンジしてみてください




下記はお正月料理の特集です

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