鴨ロース煮 鴨肉下処理 鴨南蛮(鴨汁せいろ) 鴨治部煮 基本の鴨料理を詳しく解説

鴨と一言で言っても種類は100種類を超えます 世界に広く分布しています

日本には秋に渡来して沼や川などで群れをつくって冬を過ごします

狩りは11月ごろに解禁されます 尚、北海道では10月から解禁されます 期間が厳しく規制されていて捕獲数も一日あたり、またはシーズンあたりの数が決まっています そのため野生の鴨は大変に高価な食材となっています

今回は鴨を使った和食の基本料理と鴨の下処理を解説します

味の良い鴨はお客様にも大人気です 是非、マスターしてください

鴨の種類は?

マガモ

コガモ

カルガモ

オナガカモ

が狩猟の対象になっています

 

飼育された鴨も多く使われます

俗に言う合鴨です 鴨とアヒルの掛け合わせでです

しかしアヒル単体も鴨として結構な量が流通しています 肉屋に問い合わせると合鴨と呼ばれている種類は豊富でどれがどれなのか肉屋もわからないといううほど色々な肉質があります 合鴨を使うときは料理人が自分で味を確認する必要があります

輸入された鴨

フランスから多くの鴨が輸入されています アメリカや台湾からも輸入されています フランス産の肉質は最高品質とされています

鴨が葱を背負って来る

と言われるくらいにネギがよく合います 鴨が葱を背負って来るの意味は「わざわざ人のために自分を犠牲にするお人よし」という意味です 兎も角、料理人としては忘れてはならない「相性」です 「鴨料理にはネギ」は外せない取り合わせです 参考までに今思いついて相性を少し・・・牛蒡とドジョウ うなぎに山椒 鰯に味噌 鱧に梅肉 などなど

では、鴨肉の掃除をしてゆきます

今回の鴨は岩手産の合鴨です 正式な部位は胸肉となります 左肉と右肉の二枚で一匹の鴨となります

鴨鍋に!合鴨ロース ステーキカット/1パック/200g以上(ハンガリー産チェリバレー種)カナール 鴨肉 合鴨肉 合鴨 合鴨ステーキカット ロース正肉 フィレドカナール、 鴨胸肉のポワレ、鴨ローストに。


下の商品はスモークした商品です

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鴨肉全体

脂身の掃除です 一か所ずつ見てゆきます 身の左右の部分の脂身です

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この部分から

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切り落とします

反対側の横の脂身です ざっくりと落とします

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この部分

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切り落としました

さらに長い面の脂身を落とします

 

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ここも大胆に落とします

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ざっくり切り落とします

表面にある筋を取ります 包丁を返してすくように取り除いてゆきます

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この部分は硬い筋です

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この筋もとります

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へいで、ゆきます

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ここも残っていると硬い筋です

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奥が取り除いた筋です

 

これで掃除、下処理が一通り終わりました 鴨肉下処理のポイントをまとめておきます

  • 余分な脂身は切り落とす
  • 粘膜、筋はすくように落とす

慣れれば簡単な作業ですが、手を抜くことなく実施してください

この後は、いろいろな料理に鴨を仕上げてゆきます・・・

下記の商品のように掃除をしたものをスライスしたものもあります 鴨南蛮には便利です

鴨ロース煮込み

有名な鴨料理です 最も基本的な料理方法でもあります 一連の流れを書いておきます

  1. 鴨の掃除(前の項目で終了)
  2. 皮の処理 飾り包丁を入れます
  3. フライパンで焼く
  4. 汁を作り蒸し煮
  5. 丘揚げで余熱で火を入れる
  6. 切り付けをして提供

では調理してゆきます 皮に切れ込みを入れます この包丁は飾り包丁です 入れる場合と入れない場合があります

入れ方は縦の筋目を脂身の半分程度の深さで入れます コツは切れる包丁で撫でるように滑らせます

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先端を滑らすように

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均等に脂身半分まで

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全体に入れて完成

フライパンで焼いてゆきます ポイントですが

  • 皮側のみ焼く
  • 強火で
  • きつね色の仕上がり
  • 油をひかない

この作業は余分な脂を取り除く作業です 焼くことによって脂が溶けて流れます

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仕上がりは色で判断してください  熱湯にさっと潜らせます これは油抜きのためです 後に水気を取ります

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この焼き色で完成

煮てゆきます フライパンでも鍋でも構いません 和食の鍋に関しては別記事で解説しています 以外ですが中華鍋も鴨を煮るのに使えます また、ステンレスの鍋もお勧めします

和食のやっとこ鍋の凄さ アルミを止めてステンレスに切り替えしよう 安全、安心です

鍋磨き 日本料理やっとこ鍋 ボンスターの使い方 正式な磨き方の基本

だし巻き卵フライパン 銅鍋を使う前にすること 和食の道具

中華鍋を使い始める前にすること 焼き方と磨き方 後悔しない一生物

煮汁を作ります 煮汁が重要なポイントです 味付は濃いめです

みりん2 酒3 醤油1 砂糖 これが基本煮汁です

味醂は本みりんです

 

ムソー みやこの料理酒 500ml[ケンコーコム ムソー 料理酒(調理酒)]

煮る時間も大切です 慣れればわかることですが

身側7分

皮側7分

アルミホイルで表面に落とし蓋か完全に覆える蓋をする

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しっかり蒸し煮です

出来上がりは丘揚げで、余熱で火を通します 血に抜きのために金串を刺して網の上に置く方法もあります

冷めれば切り付けをして提供します 前菜などに最適です

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完成した鴨ロース煮

鴨南蛮 鴨汁せいろ

蕎麦屋っで人気のメニューですね 鴨汁せいろを作ってゆきます 鴨南蛮と鴨汁せいろの違いは

  • 「汁を別に出す」のが鴨汁せいろ(冷たい蕎麦)
  • 「汁とそばを一緒の器で出す」のが鴨南蛮です(汁の中の温蕎麦)

鴨は掃除をします 最初に解説した方法です その鴨を2mmほどにスライスします 5枚ほどで1人前です

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スライスした鴨

蕎麦の汁を沸かします 蕎麦の基本は別記事で特集しています 本格的な蕎麦の「だし」や「かえし」のつくり方です

そば屋の「だしの取り方」宗田 本かつを さば節で本格的なプロのダシを極める

かえしを作る「本がえし」「生がえし」の作り方 本格的ソバ屋を目指す 極上の味

そば屋のカレーうどん  3種類のレシピ公開 牛乳カレー南蛮 超基本のカレー南蛮

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沸騰させます

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鴨を入れます

ねぎを入れます 白ネギ、京ねぎなど種類を変えても良いかと思います

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仕上がりました

そばを茹でます 沸騰した湯で茹でます

今回の蕎麦は生そばですが下記のようなヘギソバもお勧めです

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ゆで時間は1分30秒です

水か氷水で流水して〆ます

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冷水です

蕎麦は盛り付けをします 汁は小さ目などんぶりにや椀に盛ります

鴨汁せいろの完成です

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蕎麦好きにはたまりません

以上、鴨の基本処理と基本的な料理を詳しく解説しました 鴨の料理はほかにも沢山あります またの機会に解説します なかなか、スパーなどでは手に入りにくい食材ですが、家庭でも気軽に料理していただければ良いなと思います 美味しさは太鼓判です




鴨は正月の料理「おせち」にも使えます 下記は過去の正月料理の特集です

 

栗きんとん基本レシピ くちなしの使い方 和風マロン白玉 

くちなしの実の基本 栗きんとんに使います 特徴と使い方

金柑 種抜き 甘露煮 金柑ソースとジャム 金柑の味噌餡包 おせちの定番

牡丹百合根  ユリ根 むきもの基本

栗の甘露煮 栗のワイン煮レシピ 甘露煮3つの重要ポイント

いくらの作り方 醤油漬け 塩漬けの二種類 板前が解説する自家製いくら

生麩の基本 煮る方法を学ぶ かば焼き 田楽 手毬麩、おせち料理に最適

赤飯の作り方 炊飯器と蒸し器で作る うなぎと赤飯笹蒸  祝い 節句 正月に

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世界に誇れる日本料理のさらなる発展を願います

 

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