これだけは使うな!調理場でカネ(金属)たわしを使ってはいけない大きな理由 

 

料理人と掃除

換気扇磨き、油場掃除、床掃除と清潔に保つのが料理人としての務めです どこの調理場でも終業時は特に念入りな清掃が求められます 

 

デッキブラシを持って床を磨く光景はいまでも多くの調理場で見られます 専門の清掃業者に頼む調理場やキッチンもありますが日々の清掃は従事する者の務めです

 

油と焦げた汚れ

特に厄介なのが油汚れや焦げ付いた汚れです 

あなたの調理場はどのように掃除をしていますか? マジックリンなどのつけ込みが一番楽な方法ですが、しつこい汚れだと太刀打ちができません マジックリンの清掃方法はこすらない洗い方です 傷つきません 大掃除などで活躍します 別記事で特集しました 

調理場の年末大掃除 ステンレスの手入れ こすらない!漬け込み洗浄でピカピカ

また、包丁の磨きかたも参考になると思います

和食の包丁磨き 包丁の手入れは毎日行う ヘチマ、ダスター、消しゴム

油汚れに強い金属たわし

そんな時、よく利用されるのが金属たわしです 「カネたわし」とも呼ばれます

ステンレスでできているものが多く、普通のスポンジと比べても格段に汚れを落としてくれます 価格も数百円で買えて手頃です 

dsc02328

ステンレスの金属たわし

ご存知のように普通のスポンジは油の成分が付着してしまいヌルヌルとして汚れを落とさなくなってしまします その点、金属たわしは4ミリほどの金属を糸のように巻いてあるので、さっと水を当てれば汚れが流れてしまします 本当に優れものです

 

ステンレス製のために錆びませんしコイル状の輪が確実に汚れを落とします 焦げた汚れも、こそぎ落とし素早くきれいにしてくれます 

実際に使っている調理場も多いことと思います 

ステンレス、金属たわしの問題点

傷がつきます これは当たり前のことです

鍋などを使用すると傷だらけになってしまいます 調理場のステンレスの壁なども一度こすってしまったら大変、真っ白に変色してしまいます そのため和食の「やっとこ鍋」などではボンスターなどを使って少しずつ研磨して汚れを落とします 

 

以前、和食の薄刃包丁を金属たわしで磨いている若い職人を見かけましたが、案の定、先輩にきつく注意をされていました 

 

汚れがよく落ちる反面、傷がつくという面も持ち合わせています

しかし、今回私が金属たわしを勧めない大きな理由はほかにあります

傷がつくなどといった生ぬるいことではありません

驚くべき危険が潜んでいます 

 

金属たわしの重要な問題点

ここからが本題です もっと重要な問題があります金属たわしには・・・

私の調理場では10年ほど前から金属たわしは使用禁止です しかし、先に述べた傷がつくことが問題ではありません それよりも、大きな理由があります 危険があるのです

 

その理由が「混入」です 

金属たわしは、磨いているときに金属片が切れます これが料理に混入するのです 

下の写真をご覧ください 実際にとれた金属片の写真です これ破片が混入します

dsc02331

鋭利な破片です

先日、有名ラーメン屋でチャーシューを切っていて、指先がラーメンに混入するニュースがありました チャーシューを切るスライサーで誤って切ってしまった指先がラーメンに混入した事件です 大きく新聞報道もされました ラーメンを食べていたお客が爪の付いた指先をラーメンの中から発見したそうで、大変驚いたことだと思います

 

料理店としては料理に異物が混入することは、大きな問題になってしまいます 絶対に避けなければいけない事柄です 

 

金属たわしが混入すると・・・

実は金属たわしが料理に混入したことは2回ありました そのことをきっかけに金属たわしは使用しなくなりました

 

最初ケースは大根のおろしの中に、その次は子供さんの料理のキャベツでした

どちらのケースも3㎜ほどの金属辺が紛れた状態で、調理人や配膳がきずくことなく客席のお客様まで出てしまいました 

特に問題が大きかったのはキャベツを食べた子供さんでした

口を切ってしまったのです

血だらけの状態になってしまいました 歯茎の部分に刺さり血がでて医者に診てもらう騒動になりました 本当に今思い出しても、申し訳のないことをしたと反省をしております

丁重に謝罪をして、お客様に納得をしていただきましたが、苦い思いでとなりました

 

調理器具や道具もしくは清掃に便利な金属たわしですが使っている間に、小さく切れて少しずつ小さくなってゆきます その破片が料理に混入してしまうのです

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細いステンレスがコイル状になっています

 

使用禁止しましょう

私は使用を禁止することをおすすめします

リスクが大きすぎます 

金属たわしは調理場には危険があります

食を扱う場所には不適格だと私は考えます  

 

解決策は・・・

私のおすすめは

がんこたわし厨房用

です 本当に優れものです おすすめします!

スコッチ 3Ⅿから販売されています 200円ほどで販売されています この商品は網目状にナイロンとポリエステルを編んでいます ほつれにくく丈夫です

名前の通りによく落ちます 頑固な焼き焦げもマジックリンと併用でぐんぐん落とします 

傷はつきますが、金属たわしほどではありません やっとこ鍋も試しましたが、やはり傷がついてしまします そのため、ボンスターでの仕上げ作業が必要です ボンスターは和食の鍋磨きの定番です 意外と使い方が間違っているかたも見受けられます よろしければ別記事でやっとこ鍋の磨き方とボンスターの使い方を解説しています ご覧ください

鍋磨き 日本料理やっとこ鍋 ボンスターの使い方

実際に使っているがんこたわしの写真です 大きさが少し小さくなっていますが、まだまだ使えます 長持ちするのも大きな特徴です

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左は使用して2か月 右が新品のがんこたわし

 

実は金属たわしの後、最初に使ったのは同じ3Ⅿのナイロン不織布たわしでした

これには2種類があります

大型サイズとヘビータイプです

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左が大型 右がヘビータイプ

どちらも研磨剤が付いてはいるのですが、へたりが早く頑固な汚れにはいまいちでした ただ、この商品は折れ曲がるほど柔らかいので、隅を磨いたりするのには大変に重宝します

まとめ

安全な食品を提供することは使命です 一度でも危険を提供すれば社会的に大きな問題になります

皆さんの調理場も注意を怠らないようにしましょう





 

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